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Freddie Hubbard

近年は、Jazz が生きているのか?死んでいるのか?誰もが確信を持って言えないような時代にも思える。Jazz Traditional の王道ともいうべき Blue Note Record の 4000番台に代表されるような、いわゆる“Hard Bop”なる演奏形態に熱中した時代が僕にもあった。17歳〜大学生〜24歳がその熱のピークだったように思う。Hank Mobley(sax), Freddie Hubbard(trumpet), Art Blakey(drums)& J.M.らの音楽に歓喜し、京都市内の数々のジャズ喫茶に入り浸り、コーヒー1杯で3時間も4時間も貪るようにレコードを聴き入った青春時代が懐かしい。時代背景はなんであれ、Hard Bop は攻撃的で、生命力や活気に溢れ、個々の探究心に富んだ音楽–であったあの頃から、現代では「古き良き時代を想い出せてくれる懐かしい音楽」へと変化してしまったのかもしれない。…この Freddie Hubbard の2作品は長きに渡る僕の愛聴盤で、1960年と1962年に Blue Note Record / 4000番台に吹き込まれた Hard Bop の名盤(だと僕は思っている)だが、サイドの Pianist は、Herbie Hancock, McCoy Tyner だ。このご両人が現在もなおご健在で現役だという事実に驚愕するとともに、たいへん感慨深いものを感じる。…1980年代後期当時“大阪 Blue Note”が西梅田に数年間だけ存在した。来日巨匠アーティストのショーが終演した後に、Night Gig(深夜の部)というのがあって、23時30分〜26時迄 関西在住のジャズミュージシャン達が演奏をし、時には居残った来日巨匠達との交流 JAM SESSION が始まってしまう!こともしばしばあり、有意義な夢のような研鑽の時間を過ごさせていただいた。僕が27歳の頃 Freddie Hubbard 4TET 出演の週に、その Night Gig の担当が幸運にも僕のトリオとなり、終演後の彼がずっと(若輩未熟な)僕達の拙い(笑)演奏を温かい眼で聴き入ってくださり、未来への激励をしてくださったことは忘れられない想い出でもある。Freddie は惜しくも 2008年に他界された。彼の音楽は僕にとって決して“昔を想い出させてくれる懐かしい音楽”などではなく、今も僕の心の中で日々高らかに鳴り響き続けている「ジャズスピリッツ」そのものだ。身体が熱くなる Jazz はそんなに多くはないのだから。

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