Chet Baker
Chet Baker(tp) … いわゆる Jazz Bar でよく流れる“若き日の Chet”の演奏にはさほど魅せられたことはないのだが、人生の最終章にさしかかった頃の“後期のChet”の音楽には、いつも感性を鷲づかみにされてしまう。音色、トーンの機微、タイム感、美意識 …全てだ。久しぶりに聴きたくなって膨大なライブラリーから取り出した(自分の思う)2逸作。左側が Paul Bley(pf)とのDUO (1985)、右側が映画“Let’s Get Lost”のサウンドトラック(1989)@遺作(だと思う)。この映画を観たのが確か26歳の時。大きな衝撃を受けた。「美し過ぎて悲しい」…そんな音楽には人生滅多に出逢えないが、この2枚は、1000枚に2枚(?)の宝物に匹敵する。今夜は、亡くなる数ヶ月(?)前の Chet の官能主義に酔いしれる。
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