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FADO #3 (Katia Guerreiro / Maria Teresa)

実は、年明けには今年の6月にポルトガル〜スペインを旅する計画を立てていた。ポルトガルとスペインの国境を鉄道で越えてみたい…という想いもあったし、愛するポルトやリスボンで深遠なるファドを聴きながら美酒に酔いしれたいというのもあった。久しぶりにスペイン・ヘレスで極上のシェリー酒を飲みたい…などなど、色々と旅の計画を思い描いていたのだが… 現状のコロナウィルス vs 人間の 「戦争」 が、僕の夢も、計画も、想いも全てをぶち壊した。

【この未曾有のウィルス戦争に対する国・政府・行政の在り方には大いに不満と嫌悪感の思いがあるが、ここではあえて書かない。…なぜならその私的意見に対して仮に異存異論を投げ付けてくる人達との論議論争に費やす時間が僕にとっては無価値だからだ】

フラメンコならば男性歌手を僕は好む。アルゼンチンタンゴもやはり男性歌手に旗手が多いと感じる。ジャズは男女共に好きな歌手が居る(男性数のほうが少ないが)、しかしポルトガルファドはなぜか?女性歌手に素晴らしい人が多いように思うのは私的感性に過ぎないかも(?)しれないが、僕の所持するファドライブラリー(CD)は、80 %が女性歌手の作品だ。AMALIA RORIGUES – の遺産音源の数々は確かに世界遺産に匹敵する(であろう)価値だが… 故人の音楽については、現実リアルタイム(ライヴ)ではもう聴けないわけだから、本来の音楽としての価値として魅力は半減してしまう… というのが僕の本音だ。骨董品を見て楽しむ—というような感覚で僕は音楽には関わりたくない。そうではなくて、音楽と共に 「今現在」 を生きていたい。それは常に僕の心中に在る大きな命題だ。

ファドの伝統と歴史を重んじながらも新しい境地に挑み続ける– ポルトガルの才能溢れる2人の歌手達に大いに未来を期待したい。今年の9月にはリスボンで貴女らに逢えることをとても楽しみにしながら…

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