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Phineas Newborn Jr.

フィニアス・ニューボン Jr.(1931〜1989) — 享年58歳、晩年は精神病院で人生を過ごした、合衆国メンフィス出身の天才ジャズピアニストだ。なぜか?日本ではオスカー・ピーターソンと比較されてしまうことが多い。芸風に類似性がある…などと言われがちだが、僕は全くそうは思わない。– そういう比較論は愚かで、“音の向こう側”を研ぎ澄まされた感性でキャッチできない浅薄者の発言だと思っている。僕はある意味ご両人に陽気と陰翳くらいの差異すら感じる。勿論ご両人ともに天才なのだが、どうもフィニアスの日本での評価はピーターソンの影に隠れてしまいがちで、マイナーなイメージもいささかある(ようだ)が、僕は断然 フィニアスのほうが好き!!残念ながら、僕は彼の演奏をナマでは聴いた経験はない。けれども、この天才の遺産音源をCDで聴いて、「もう僕はジャズピアニストを辞めよう〜」と何度思ったことか。(笑)「自分にはジャズはとてもじゃないが無理だわ」…と感じた。ホントに。「今世では無理だなぁと…まぁ来世でも無理だろうけれど…」(笑)フィニアスのCD作品は全作品がレコード棚にある、1作品たりとも駄作や凡作は存在しない。全てはジニアス(天才)領域の作品だ。この1959年録音の2作は、僕が産まれる4年前(昭和34年)の録音で長きに渡る愛聴盤だ。知性・達見性と完璧な技術、そして比類無き独創性とユーモアに満ちあふれたフィニアスのプレイ…彼に匹敵する真の天才は、この録音から60年経った現在も、未だ世界舞台に於いても出現していない。

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