オリヴィエ・メシアン …(1908-1992) メシアンの音楽構想は自分にとってアイデア、ネタの宝庫である。最も面白いなぁ〜と感心するのは、「クロノクロミー」そして「鳥のカタログ」の２作。とにかくメシアンの音楽はかなりナイーヴで緻密だ。無数の鳥の鳴き声を各声部に例えた音楽的調和。自然の音としてキャッチする為には子供のような純朴で素直な耳が必要だ。音楽的テクスチュアを論理的に解析できた上で、それらを全て忘れて無心に音楽が聴けたら素晴らしいのに – とメシアンの音楽に触れるたびに教えられる。それはまさに私たち人間の住む現実の環境でもある「地球上の自然界」を表現しているに他ならない。Jazzアレンジメントの仕事でアイデアが停滞してしまった時（頻繁に起こることだが！）、同じJazz音楽の他人様のアイデアなど僕は参考にはしない。そうではなく、メシアンの音楽にはまだまだ誰も踏み入れたことのないアイデアの秘宝が無数に埋没している。さぁ今日もまた新しく１つだけでも発掘発見してみようかな。