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追悼 / 川崎 燎さん

4月13日、エストニアのタリンにて僕の敬愛するギタリスト@川崎 燎さんが亡くなった。享年73歳。彼のご生前の偉大なる功績を讃え、謹んで哀悼を表し、心からご冥福をお祈りします。食道癌で闘病されている — という風の噂は聞いてはいたが、Face Bookで繋がっていたので、時々彼の投稿・コメントを楽しく読ませていただいていたのだが… そこまで重篤だとは知らなかった。

杉本喜代志さん、渡辺香津美さんと並んで、僕の尊敬する日本人ギタリストベスト3巨匠であった。初めて燎さんの音楽を聴いたのは、確か僕が高校2年生の時、彼の “JUICE” というアルバムを親戚の兄に聴かせてもらったのが最初だと記憶する。1980年だったと思う。当時はまだ “Fusion”なる音楽ジャンル用語がなく、業界も衆生も “Cross Over” とういう言葉を使っていた。ちなみに僕は、この“Cross Over”という言い回しが好きで、今でも同世代の親友らとはこの単語を会話の中で共有している。(現実的には現在の音楽業界では、ほぼ死語と化しているが…)

憧れの燎さんに実際にお会いしたのは、それから約14年後の1994年、New Yorkの “Birdland”というクラブに彼のグループが出演していた時に聴きに行った時だ。【その時に秘かに回したカセットテープは今も大切に持っていて、つい最近懐かしく聴いていたばかりだった… もしかして虫の知らせ(?)だったのだろうか…??】–その3年後、僕が “Newport Jazz Festiva 1997” に出演させていただいた時に、ある人の橋渡しがあり、燎さんのマンハッタンのお住まい(マンション)に訪問させていただいたのが、彼との二回目で最後の出逢いだ… とても親切にフレンドリーに接していただいたことが想い出深く、まるで数年前のことのように鮮明に想い出されるが… あれから23年、燎さんにはお会い出来なかったことがとても悔やまれる。

One & Only な独創的ギター妙技は勿論だが、燎さんのギターの音色、作曲のアイデア、メロディセンス、ハーモニーの斬新さ… 全てが魔法のようで大好きだった。そして、川崎 燎というあの存在感のオーラに対していつも憧憬を抱いていた、少年の頃から。今まで誰にも公言したことはなかったけれど、実は、僕は燎さんの音楽から多大な影響を受けた。また彼の音楽を真剣に研究もした時期もあった。

燎さん、本当にありがとうございました!!貴方の音楽とギター妙技は、永遠に僕の感性の中に生き続けてゆきます。この先もずっとずっと…。 来世では是非、共演させてくださいね。今はひとまず、さようなら…

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